cinnamon teacup

エンターテインメントに支えられている人の、ぽつりぽつりとしたひとりごと

20/4/8 Spotifyでプレイリストをつくった

友人からmixiぶりにバトンを回されたので、最近使用し始めたSpotifyでプレイリストを作った。初めのお題が「ドラマーの原点10曲で」と言い渡されて、「中学生のブラスバンド部でホルンの試験に落ちて、仕方なくパーカッションをやることにしたために偶然出会ったドラムに原点があるとでも?」と思い、変更を申し出たのはここだけの話。どちらかというと私のルーツは歌謡曲とクラッシックだ。

そんなわけで、こちらのプレイリストを作ったのだが、なんでこれセレクト?と言う理由くらいは解説してもいいんじゃないかと思うので、簡単に補足しておく。

<下記解説で出てくる用語>
フィルイン:ドラムでいうおかずみたいなもの。一定のパターン演奏を繰り返す中でパターンの最後、もしくは楽曲の繋ぎ目の1~2小節で即興的な演奏を入れ、変化をつけることを指す。色んなバンドにめっちゃある。
・スネア:小太鼓。
ハイハット:チチチってしてるシンバル。
・オープンハイハット:シンバルをパカパカ左足で開けて鳴らしてみよう。
・ビッグバンド:某夢の海のBBBを思い出してください。

https://open.spotify.com/playlist/19M0fnmjMLbRs27CbC4LnN?si=iuN8GVa1RfSRPeLLknMvGA

1. ELECTRIC SUMMER/Base Ball Bear
「うちの兄ちゃんバンドやってんだ」そう言った女の子がサークルの同期にいた。当時ちょっとずつ売れ始めていたらしい。大学三年生の夏、その女の子と組んだバンドで「真夏の条件」をコピーした。いつかやりたいなと話していたELECTRIC SUMMERはコピーしないまま卒業。数年後、お兄さんのバンドはいつの間にかとってもメジャーになっていた、という思い出。スネアドラムのキメがとってもかっこいい、夏といえばベボベと思わせてくれる曲のひとつ。爽やかより熱血寄りだよね。

2. Lovers/sumika
「フィクション」から聴き始めてこの頃お気に入りのsumikaさん。Loversは歌詞がとっても引っかかって印象深い曲。Aメロの1回目はスネアとバスドラだけのミニマムでシンプルな構成、2回目からようやくハイハットを入れてくる作り方がとても好きだ。「ねえ浮気してねえ余所見してずっとずっと離れぬように」最後の最後に振り向く先にいるのが君だといい。ギターもベースもキーボードも触って最後に戻ってくるのがやっぱりドラムだったように。

3. no.5/sumika
最新シングル「Harmonize e.p」を流し聴きしていて、珍しく艶っぽく色気のあるファンクサウンドで一番気に入った曲。速い曲より一癖あるミドルテンポの曲がやりがいがあって楽しい。速さを求めるのが得意じゃないと言うのも一つの理由だけれど。とあるsumikaインタビュー記事に「5連符を使ったフレーズがある」と書いてあって、どこ!?と探すのも、見つけて6連符との違いを理解するのに苦心したのも楽しいひと時。

4. Familia/sumika
みんなでやったら楽しい曲が多いのがsumikaだと思う。1stアルバム「Familia」に入っていなくて2ndアルバム「Chime」のラストに入っている不思議な位置づけ。ポップなウエディングソング、とてもハモリたくなるメロディ。ちょっと遊園地のような、ビッグバンドのような、1曲の中で緩急が何度も動く慌ただしい曲に跳ねる音符が乗る感じ、とてもハッピーで好み。聴くなら「Monday」がいいけど楽器を鳴らすならFamiliaがいい。そんなセレクト。

5. 螺旋階段/椿屋四重奏
大学四年生の冬、最後のライブで椿屋を取るかイエモンくるりのコピーを取るか迷って、「今の私じゃ絶対に耳コピできない」と諦めたのがこのバンド。やるからには正確に、きっちり刻まないと絶対にかっこつかない。今でもこの曲を演奏できる技術はないけれど、もし機会があったらきちんと演りたい。スコアを覚えて。

6. Last Love Letter/チャットモンチー
チャットは大学二年生からずっと叩いていた。このバンドも適当にアレンジすると間抜けな仕上がりになってしまうので毎度スコアがよれよれになるくらいページをめくった。椅子に座って怖かったのはブランキージェットシティとナンバーガールをコピーした2回だったけど、一拍も外せない妙な緊張感が常にあったのはこの曲のイントロのベースが始まった時だと思う。

7. S.S/パスピエ
出会ったのはドラムから離れてる時で、一度もやろうと思ったことはなかったけど、いつ聴いても「かっこいいなあ」と素直に思えるドラム。前に出たくない目立ちたがり屋の私からするとオープンハイハットフィルイン、要所要所で主張するドラムがすごく美味しい。やりたい。

8. Re-raise/Re:vale
アイドリッシュセブンにはまってちょうど1年。シナリオ2部から登場するRe:valeと言うユニットに中の人もキャラクターもどっぷり浸かっている。保志総一朗さんと立花慎之介さんといえば学生時代ゲームで大変お世話になった声優さん。好きにならないはずがない。この曲は4部でプレイできるようになる、某山手線新駅がPVのモチーフになっていると評判になった歌。管楽器とピアノの音色が印象的なビッグバンドサウンド、スネアの抜けが最高。フィルインがいくつもあってたまらないお洒落感が絶対王者Re:valeらしい。もうナナライで参加させてほしいとずっと思っている(祈り)

9. Treasure!/Trigger
出だしのベースでまず心を持っていかれ、ドラムのフィルインでハートを撃ち抜かれ、Aメロからのオープンハイハットの16ビート刻み乱射、サビの八分休符混じりのスネアのリズムで「ありがとうございます!!!」ってなってしまったそんな曲。ドラムだけでなくすべてのパートに見せ場があって聴くのも最高、叩くのも最高なはず。これはやっていて気持ちいいに決まってる。だって前にTriggerが立っているんだもの。

10. 修羅場-adalt ver./東京事変
最後は人生で一度は挑戦してみたいバンドの一曲。シングルバージョンを聴くのが好きだけど、自分がやるならもっとシンプルにボーカルを聴かせられるアルバムアレンジが良い。込み入った譜面はもちろんだけど、音符の数が少ないほど技術が必要だと思う。終盤に差し掛かるほど手数が増えていくのもヘヴィで面白そうね。

以上、10曲をセレクトした理由と解説とさせていただく。楽器も仕事も趣味も、全てに繋がることだけど、たくさん手を出すことが好きで、何かのスペシャリストになることはおそらく出来ないゼネラリスト型。ドラマーを名乗るなんて烏滸がましい、と思うくらいの技術しかない。ので本当はあまり言いたくないのだけど。
そんな自分が好きじゃなかったけど、こと音楽についてはスペシャリストにならなくても、多様な楽しみ方ができることもいいことなんだって思えるようになれた。音楽を聴く時頭の中にはいつも譜面が浮かんで各パートに分けて聴くこともできる。音を楽しむ、それだけでいい。プレイリスト作るの楽しいね。